瀬川昌久・柴田浩一氏の連続講義録を書籍化

  日本ジャズの黎明期とその後を知る瀬川昌久氏と、横浜を中心にジャズの発展と普及に活躍中の柴田浩一氏が、2015年2月から4月にかけて5回にわたりジャズの歴史と進化を10時間あまり語った「ジャズ連続講義」の講義録を書籍化しました。開催時から日本における新しいジャズ文化の創造に貢献した多くのミュージシャンの貴重な記録として書籍化が望まれていたもので、この講座を主催した一般社団法人ジャズ喫茶ちぐさ・吉田衛記念館としては、アナログ・レコード発売に続く新規事業となります。

 ジャス喫茶ちぐさは、日本ジャズ界の次世代を担うであろう卓越した新人プレーヤーを発掘するために「ちぐさ賞」を2013年に制定し、瀬川昌久氏にはちぐさ賞審査委員長に就任いただいています。柴田浩一氏も同審査委員で、今年23回目を開催した「横濱ジャズプロムナード」のプロデューサーでもあります。

四六版 本文112ページ 定価1,000円(税別)

 ジャス喫茶ちぐさで11/29発売開始。当CHIGUSA Records公式サイトの通信販売ページでも販売しています。また、横浜市内各ジャズスポットや、通販サイト・アマゾンでも順次取り扱いを開始します。

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「戦後・日本のジャズは横浜から始まった」

 11月29日(日)14:00開演 氷川丸6番ハッチ(150名収容の船室・売り切れ・当日券なし)

 東京大学在学中に学徒動員され、終戦直後は復員船氷川丸で東南アジアから帰還担当となった瀬川昌久少尉は、1945年12月に部下の少年兵たちの慰労のため、氷川丸船上でジャズコンサートを開きました。連続講義2回目の2/28にこの話をされたことがきっかけで、戦後70年・氷川丸建造85年の今年、再現ライブが実現することになりました。

 当時絶大な人気を誇った楽団南十字星はすでに1962年に解散していますが、前メンバーからバンド名称を使う許可を受けて現在活躍中の「髙山惠子と楽団南十字星」が、1945年に大ヒットした「Sentimental Journey」「White Christmas」など、戦前から終戦にかけての名曲を、瀬川昌久氏の音楽談義に合わせて披露します。会場には瀬川少尉の部下であった少年兵の長濱當明さん(88歳)も駆けます。また、電話予約の際に、親戚に「看護婦で乗船していた方がいる」「機関長だった方がいる」と懐かしく話される方もいましたので、来場者にも氷川丸の想い出を語っていただくことにしています。